研究背景
Society 5.0においては、学校教育においては生涯にわたり様々な知識や技能を主体的に学び続ける能力や探究力・表現力などを身につけ、社会においては、そのような多種多様な特徴を持った人材をうまく活用していくことが重要となります。
そのためには、学校教育において、どのような知識・技能や資質・能力を身に着けたかを記録して学び方改革を行い、社会においては、それぞれの人材の能力や個性を生かしたコンピテンシーマネージメントを行い、人材を適材適所に配置したり、現実空間や仮想空間の特性を生かして、働き方改革を加速させる必要があります。
一方、初等中等教育では1人1台のPCと高速ネットワーク環境を全国に導入する「GIGAスクール構想」が実施され、高等教育でもBYOD(Bring Your Own Device)が浸透しました。そして、ビデオ会議システムやVR技術等の様々なデジタル技術を駆使して、対面授業やオンライン授業を柔軟に組み合わせた教育が実施されました。
その結果、大量の教育データや学習ログが蓄積され、教育データの分析(ラーニングアナリティクス)が注目されるようになりました。
研究の目的
蓄積された大量の学習ログデータを用いて、個別最適な学習や適材適所の配置に必要となる、人間中心のデジタルツイン(DT)として、オープン知識・学習者モデルOKLM (Open Knowledge and Learner Model) DTを研究開発します。
教師や学習者がそのOKLMを用いて、仮想世界と実世界において、個別最適な教育・学習環境を自動構成したり、シミュレーションを行うことで、人材育成を効率化し、コンピテンシーマネージメントやジョブ型人材マネージメントに貢献することを目指します。
研究期間
2023年8月~2028年3月